小型ファンレスLINUXサーバの構築 2008/07/30加筆
このサイトは、過去にフレッツADSLの1.5Mbpsで自宅サーバ上で運営されていました。
24時間常時運転のため、普通のDOS/Vパソコンでサーバを作るとファンの音が
うるさく、ファンレスサーバを作ろうと思いたちました。
あちこち探して、FA用のシングルボードPCを出しているADVANTECHの
PCM-5823というシングルボードPCが条件に合っていそうでしたので
購入してみました。
5インチベイと同じサイズです。仕様はLANx2+USBx2+シリアル+VGAで、
CPUはNSのGEODE GXLV-200(中央下)で、5V単一で動きます。
左下のフィンが付いているのはチップセットで、CPUより熱くなります。
どれくらいの転送速度が出るか不明でしたが、まあ1.5Mbpsは出るだろうという
根拠のない予測の元、製作にかかりました。
用意した部品は以下の10点です。
1.PCM-5823 上のシングルボードPC
2.ACアダプタ(5V 5A) 前に買ってきていたものを流用
3.ケース (タカチUS-260 260*190*40mm)
4.フロッピーディスク
5.ACアダプタ用コネクタ
6.電源スイッチ
7.2.5インチHDD(IBM IC25N020 流体軸受けのもの)
8.2.5インチHDD用取付金具
9.LED 2個
10.SO-DIMM(128M 裏面にソケットがあります。ちなみにフラッシュ用コネクタも有り)
ケースに収めたところです。フロッピーをやめれば電源も内蔵できるサイズです。
ケーブルを付けて電源類を配線したところです。
前面から見たところです。ほとんどフロッピーの高さと同じです。LEDは電源とHDD用を
マザーボード上のLEDと並列に接続しています。
背面から見たところです。
ハンドニブラで角穴を開けるのですが、アルミのケースの厚みが2mmあるので、
出来るころには手の握力がなくなっています。穴がゆがんでいるのはご愛嬌です。
さて結果ですが、完全ファンレスという面では成功です。
流体軸受けのHDDを選んだこともあり、HDDのシーク音以外の動作音はほぼありません。
熱もぜんぜんこもらずいい感じです。
WindowsマシンをFTPサーバにして、RedHat7.2をネットワークインストールしましたが、
インストールに関しては全く問題ありません。
性能に関して旧サーバ(セレロン800)とWindows間のFTPで10Mbps出ているものが、
新サーバ(NS GXLV-200)とWindows間のFTPで3Mbpsくらいしか出ないようです。
フレッツADSLで旧サーバ時を使っていたときは1.2Mbps出ていましたが、新サーバに移行後も
同じ下りのスピードが出ているので、問題なさそうです。
ただ、Apacheの性能があまり出ないようで、そのうちチューニングを考えています。
dmesg 上のCPU性能値は、セレロン800で1500
bogomipsに対して、
GXLV-200は50bogomipsと出ています。Pentium90-133くらいの
感じでしょうか。奮発してCPUをGX1-300にしておけばよかったかも。
2002年1月14日
※Apacheの性能が出ない理由がわかりました。2600行もある.htaccess ファイルを置いていたためでした。
それを取ったら普通になりました。(2002年1月31日)
※上でFTP性能が出ないと書きましたが、再試験してみたらちゃんと1-2MB/s(8-16Mbps)出ました。
ADSL8Mにしても大丈夫そうです。(2002年2月5日)
2003年11月9日
Bフレッツにしました。ipchainでちょっと重たいことをさせているため、3Mbps程度しか出ていません。
2004年
稼動2年目を越えて2.5インチHDDのファイルシステムがぼろぼろになって一度死にました。
重要なファイルはなんとか復旧できましたが、24時間365日稼動システムでは2.5インチHDDは
定期的に保守しないと危険です。これが交換のきっかけにもなりましたが、このサーバは
cgi(特にperl)が重たいので、C3-1GHz(Nehemiah)マシンに変更しました。
ケースはファンレスのe-音無です。ケースを横置きにしていたら放熱器を含めて本体がかなり熱くなり
危険を感じたので、仕様通り縦置きにして、かつ念のためCPU-FANを取り付け低速で回しています。
ほとんど音は聞こえずこちらもいい感じです。ちょっと重い処理をさせるとケース自体がすぐに少し
暖かくなってくるので、熱伝導性能はいいのではないかと思います。
上の旧マシンは今はrsyncを使ったWEBデータなどの定期的なバックアップ先になっています。
2台動いていてもとっても静かです。